漫画「ハンサムな彼女」に登場する、パロディーキャラクターやドラマを紹介！

2023.02.18更新

こんにちは。漫画ソムリエのななです。

今回は、漫画「ハンサムな彼女」に登場するパロディーキャラクターについてお話します。

このページでわかること

漫画「ハンサムな彼女」について

吉住渉作「ハンサムな彼女」は、雑誌「りぼん」の1988年11月号から1992年1月号まで掲載された少女漫画作品です。

主人公萩原未央は、中学3年生。四葉学園芸能科に通う女優です。

ある日、未央のところに、2時間ドラマの仕事がきます。そのドラマには、同じ年齢の熊谷一哉という男の子が、出演者ではなく共同演出家として、参加していました。

未央と一哉が、同年代の仕事仲間として距離を縮めていた頃、アメリカの映画監督アーサー・クライトンが来日し、未央に007シリーズの最新作のボンドガールのオファーをします。

しかしそのオファーは、一哉を演出する側ではなく俳優にしたいアーサー監督の企みに過ぎなかったのです。

一哉の夢は「ハンサムな女の子がヒロインの映画を作る」こと。そして、そのヒロインは未央しかいないと心に決め、密かに準備を進めていた一哉でしたが、未央にボンドガールの話がきたことを知り…。

この漫画に登場する「SMACK」は、歌って踊れる3人組のアイドルグループです。少年隊、SMAP、ジャニーズ系、ピーナッツ(スヌーピーの漫画)が、「SMACK」のモチーフになっています。

吉住先生が、テレビで歌っている少年隊を観て、「芸能界のお話を描いてることだし、本筋とはあまり関係ないが、ジャニーズっぽいグループを登場させよう」と考えて生まれたグループです。

グループ名は、当時はまだデビュー前のSMAPのグループ名をもじり、かつ、スヌーピーの漫画「ピーナッツ」によく登場するチュッという意味のキスの擬音「SMACK」にしたそうです。

1920年のアントワープオリンピックで、日本で初めてメダルを獲得したテニスの名選手、熊谷一弥（くまがいいちや）さんという方がいました。吉住先生は、この熊谷さんの名前の発音した感じが好きで、一哉の名前を決めたそうです。

本人と一文字違う理由は、意図的ではなく、うろ覚えだったため間違えたと、第１巻の３分の１スペースに書いていらっしゃいます。吉住先生のこういう天然でかつさっぱりとした感覚は、先生の作品の色々なキャラクターにも投影されているなと思います。

秋元学は、単行本の第2巻で未央がドラマ「SHE LOVES YOU」で共演した俳優です。

ドラマ「SHE LOVES YOU」は、1988年に放送されたフジテレビの連続ドラマ「抱きしめたい！I WANNA HOLD YOUR HAND」をパロディーにしたものです。

「抱きしめたい！…」のタイトルは、ビートルズの曲からとってつけられているため、このドラマ「SHE LOVES YOU」のタイトルもビートルズナンバーからとっています。

秋元学は「SHE LOVES YOU」の中で、「抱きしめたい！」で岩城滉一さんが演じた早川圭介にあたる役を演じています。

「抱きしめたい！」で早川圭介の奥さんの役名が「夏子」だったため、秋元学のドラマ内の奥さんの名前も「夏子」をもじった「夏美」になっています。細かい部分にまでこだわってあるのをみると、吉住先生ご自身が楽しんで描かれていたのかなと感じます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

今回は、吉住渉作「ハンサムな彼女」に登場するパロディーキャラクターについてお話しました。

この「ハンサムな彼女」の中で、熊谷一哉が女の子２人を振った後、男友達に言った思わず笑ってしまう名言がでてきます。

「ほんとにどこがいいんだろうな。女の子に好かれるようなことした覚えないけど…」

世の中のすべての男子から総突っ込みされそうな内容です。映画が好きすぎて恋に対しては迷走してしまう一哉を、私もかっこいいなと思います。未央と一哉の恋と映画は、どう展開していくのでしょうか。

読んで楽しんでいただけたらうれしいです。

ありがとうございました。