こんにちは。漫画ソムリエのななです。
このページでは、漫画「ハチミツとクローバー」の実写映画についてお話します。
漫画「ハチミツとクローバー」について
漫画「ハチミツとクローバー」は、羽海野チカによる恋愛漫画作品です。
雑誌「CUTiE Comic」2000年6月号にて連載を開始しましたが、「CUTiE Comic」が休刊したため、連載の場を雑誌「ヤングユー」に移しました。その後、「ヤングユー」が休刊したので、連載の場を雑誌「コーラス」に移して連載を続け、2006年9月号で最終回を迎えました。
2003年、第27回講談社漫画賞少女部門を受賞し、「このマンガがすごい!」オンナ編の2006年度版と2007年度版で連続1位を獲得しました。
あらすじ
主人公竹本祐太(19)は、安い風呂なしアパートに住み、東京の美術大学に通う2年生です。そのアパートの住人は全員学生で、みんなでわちゃわちゃと楽しく暮らしています。
ある日、竹本は大学で新入生の花本はぐみと出会い、一目で恋に落ちます。はぐみは、大学教師花本修司の従兄弟の娘です。長野からやってきた彼女は、修司と一緒に暮らしています。
変人で、いつも竹本を困らせている先輩森田忍も、はぐみに恋した男性の1人でした。才能あふれるはぐみと森田を見て、自分は凡庸な人間だと竹本は恋以外でも落ち込んでしまいます。
また、同じアパートに住む真田先輩は、修司の紹介で働くことになった建築デザイン事務所の女性経営者を好きになりますが、実は、修司も彼女に密かに思いを寄せていたのです。
「才能の有無」「交錯する恋心」「見えない将来」が、彼らを悩ませ、かつ、青春を謳歌させる模様を描いた恋愛漫画です。
タイトルの由来
作者がタイトルを決める時に、スピッツのアルバム「ハチミツ」とスガシカオのアルバム「Clover」が並べてあったのを見たため、タイトルが「ハチミツとクローバー」になったと言われています。
そのため、アニメや実写映画ではスピッツとスガシカオの曲が使用されています。
テレビアニメ化・連続ドラマ化
フジテレビ系列の「ノイタミナ」枠で、2005年と2006年にテレビアニメが放送されました。
そして、2008年1月8日から3月18日まで、フジテレビ系列の毎週火曜日21時から21時54分枠で、主演成海璃子で連続ドラマが放送されました。
2006年実写映画公開
2006年7月22日、主演櫻井翔、ヒロイン蒼井優で実写映画が公開されました。
キャッチコピーは、「恋をした。それだけのことなのに、世界はまぶしい」。
メインキャスト
竹本祐太 | 櫻井翔(嵐) |
花本はぐみ | 蒼井優 |
森田忍 | 伊勢谷友介 |
真山巧 | 加瀬亮 |
山田あゆみ | 関めぐみ |
修復士 | 中村獅童(特別出演) |
原田理花 | 西田尚美 |
花本修司 | 堺雅人 |
藤原ルイジ | 堀部圭亮 |
藤原マリオ | 宮崎吐夢 |
幸田先生 | 銀粉蝶 |
主題歌
主題歌「魔法のコトバ」 歌:スピッツ
エンディングテーマ「アオゾラペダル」 歌:嵐 / 作詞・作曲:スガシカオ
挿入歌「オペラ『ワリー』より第一幕 さよならふるさとの家よ」 作曲:カタラーニ
Blu-ray&DVD発売、デジタル配信中
2007年1月12日にDVDが発売され、2012年9月5日にBlu-rayが発売されました。
デジタル配信は、Amazon PrimeやU-NEXTからご覧になれます。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
羽海野チカ作「ハチミツとクローバー」の実写映画についてお話ししました。
この漫画は、メインの登場人物たちが「普通の価値観で人を判断する」という概念をあまり持ち合わせていないため、読んでいる間、心が自由になれる作品でした。
登場する美大生たちはみな、人に対して緩くておおらかで優しい気持ちでいっぱいです。それが、物語の中で普通のこととして存在していました。不思議な気持ちになるくらい優しい作品です。
映画では、漫画のこの優しく不思議な空気が繊細に再現されています。
感動したのは、はぐみの身長が再現されていたことでした。
原作のはぐみの身長は145cmと大変小柄なのですが、はぐみ役を演じた蒼井優さんは表情で「小さい女の子」を演じたのです。
蒼井さんの身長は160cmと平均より少し高いため、衣装や小道具等の技術もあったと思いますが、蒼井さんの表情が、はぐみの身長を再現させた一番の技術だったように感じます。
漫画には、「現実の厳しさ」が描かれています。「美大生の就職の難しさ」や、「純粋で才能がある人間の、生きていく事の難しさ」。
みなさんにも、読んで観て堪能していただけたらうれしいです。
ありがとうございました。